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マンガ執筆の仁義

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 前回、STAP細胞騒動に関して、論文作成の倫理がいかに大切なものであるかを、すこしエラそうに書きました。
 「だから、研究者にはならなかったんだよ」と、負け惜しみ的なカミングアウトも飛び出しましたが・・・しかしこの事件は、実は今のカツオにとっても決して他人事と認識してはいけないと思っています。

 これまで長い間、ほとんど自分の趣味として、描きたい場面やコスチュームを「どんな手段を使っても」描く・・・というやり方で作品を作ってきました。
 水着を着た女性がエッチなことしてる場面を描きたい・・・でも、女性のポーズや関節をどう描いていいかわからない・・・じゃあ、写真を模写しよう・・・いやそれよりも、既存のマンガ作品のカットから一番イメージに合いそうなのを選んで、輪郭をトレースして、あとはそれに水着を描き加えよう・・・
 そんな感じで、自分のデッサン力のなさを模写やトレースを巧みに組み合わせることによってカバーして、見たい絵や画像を作り出してきたのです。
 それがあくまで趣味や自己満足の範囲の製作であれば、それでもよかったのだろうとは思います。

 でも、こんなやり方ではマンガは描けない・・・そう思って、長い期間マンガへのチャレンジをあきらめていました。
 しかしそれは、「手間がイラストの何倍もかかるから」というのが主な理由であって、「倫理や仁義に反するから」という認識は、当初ほとんどありませんでした。
 実際、マンガを描き始めた頃は、オリジナルとは言え、実写画像のトレースがスタートだったし、細かい部分は既存のマンガ作品の真似、模写などを随所に組み入れていました。
 それが特に悪いことという認識もありませんでした。

 しかし、わずか数ページではありますが、商業誌からの依頼マンガの仕事を受けるようになった時に、ふと自分で「こういったやり方はマズいのでは?」と感じました。
 そして、マンガに関していろいろとアドバイスしてくださっている先輩マンガ家の方からも、「特に商業誌の場合はトレースはもちろんのこと、参考資料にするだけでも十分注意した方がいいよ」と教えてもらいました。
 論文では「引用」という言葉があります。マンガでは、むずかしいポーズや表現などを、上手いマンガ作品から学ぶというのはある程度アリだし、ほとんどのマンガ家が「真似」や「模写」で絵が上手くなっていくのが普通です。
 でも安易なトレースや度を越える模写は、ファンからも業界からもタブー視されています。引用ではなく「盗用」になってしまうのです。

 これに関しては科学論文ほど明確な線引きはありませんが、それだけに結構有名なマンガ家などでも、2chなどで「トレース疑惑」などと騒ぎになることが多いそうです。
 商業誌はもちろんですが、同人誌であっても、人気がでて注目度が上がるほど、トレースに関するファンの目は厳しくなってゆきます。
 このあたりは、先日の論文の話と似たところがあると感じます。

 ただ、論文の倫理に関しては、科学の信頼性の確保のために、こんな騒ぎになる前にもっと教育や意識啓発をしなくては・・・ということになってゆきますが、一方マンガの世界は、ある意味科学の世界よりももっとシビアです。
 本来だれが教えてくれるというものでもないのです。
 運よく、私のようにいい先輩や仲間に恵まれた人や、あるいは早くから商業誌にたずさわって担当さんやマネージャーさんがそのあたりをちゃんと教えてくれるような人は良いのですが、ほとんどのマンガにたずさわる人は、そのことに自分で気づき、自分で守っていかなければなりません。
 もし気づかすに、人気作家なんかになってしまったら、ある日トレース疑惑でネットで炎上し、出版社からは干されて消えてゆくしかない訳です。

 現状の私の場合、正直なところトレースは0でも、他者の作品のカットなどを参考にしないとどうしても描けない部分が、まだ1作品中に何箇所かあります。
 以前に比べればかなり自分の脳と経験と、あとは汎用的なポーズ画像やポーズ人形などを元に描けるようにはなってきていますが、もっともっと努力して練習していかなければ100%自己完結の人体造形には及びません。
 でも以前のようにトレースに頼っていたのでは、それこそいつまでたってもデッサン力なんてつかないし、無理やりにでもマンガにチャレンジしたことで、自由にマンガ表現がしたい!と強く想う気持ちが、自分の画力をどこまでも押し上げてくれるのではないかと感じています。

 前回、研究者には特別な覚悟と才能が必要だという旨のことを書きましたが、自己満足ではなく多くの人に読んでもらうためのマンガを描く者にとっても、やはり似たような覚悟と才能が必要なんだと、最近感じています。
 ただ、マンガは生物の命を犠牲にしなくても描けるし、英語ができなくても描けるし、高価な機器や巨大なラボも要りません。
 しかも作品の中で、ものすごくエッチなことから、人の絆や愛情の美しさ、そして生物の命の大切さを訴えることまで、なんでもできます。
 自分に向いているのは、やはりこっちに違いないと、確信しつつあるカツオなのです。
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katsuo8740

Author:katsuo8740
コスチュームフェチサイト「カツオ私設ギャラリー」を主催するカツオの近況報告スペースなので、一応「アダルト」ジャンルではありますが、メインはアニメ(その他)関連のよもやま話(独善的「語り」)です。

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